ニュージーランドの黄金ザル。 | ぼくがしあわせになるblog

ニュージーランドの黄金ザル。

ニュージーランドのクック山に見渡せば海と街が見下ろせる絶景の丘がありました。


その丘は草は生えておらず土と岩で出来ているような丘です。


しかしそこには一本だけ枯れ木がありました。


 街には1匹だけサルが住んでいました。もちろん人に見つからないよう


そっとそっと、しかし街の人は気付いていました。


黄金の毛を持っているのでどんな裏路地にいても目立ってしまうのです。


気付いていても自分たちに危害を加えるわけでもないので、


街の人はその黄金ザルをほっておいたのです。


果物屋さんはサルだからバナナが好きだろうと思って


売れない腐りかけのバナナを分けようとサルに促していましたが


黄金ザルはバナナを食べないしもらいません。


しかしある年、桃(モモ)が果物屋に並ぶ季節になると、


1日3個モモを果物屋さんから盗んでいくようになったのです。


3個盗んでいくサルに街の人は怖いと恐れました。


果物屋さんも街の人も黄金ザルを捕まえようと思いました。


なんてサルだ!と怒っていたのです。


何度その黄金ザルは果物屋や街の人の目をかいくぐりモモを盗んだでしょう。


なにしろ、モモが店頭に並んだ時から毎日です。


モモが店頭に並ぶ前にはバナナも食べなかったくせにです。


捕まえる街の人は黄金ザルより頭が良いです。


3個モモを籠に入れてモモを取った瞬間に籠が閉まるという


罠を仕掛けました。案の定黄金ザルはその籠に捕まってしまうのです。


捕まった時黄金ザルのからだはとっても細かったのですが


街の人たちはちょっと気にしましたが、たいしたことじゃないと思い


黄金ザルを施設に送りました。


いつ?なにか悪いことをしたのか黄金ザルはわかりません。


しかし、街の人に嫌われているということは気付いていました。


虚しい、希望を失ったような瞳をまぶたにしまいこんで黄金ザルは


施設で安楽死させられてしまいました。


 クック山の丘の枯れ木はいつからでしょう?きれいな薄ピンク色


の花びらを舞い上がらせ今日は咲いています。


そこは人々が集い世界中の桜の名所の中でも


味のある名所として地球全土から


観光客が来ています。


クック山の下の街は観光収入で潤いました。


 今日も桜は咲いています。


モモが根っこの下の土に埋められています。


黄金ザルはモモを運んできました。


街の人の生活は豊かになりました。


モモが根っこの下の土に埋められています。


モモが根っこの下の土に埋められています。